19年11月30日(金) 4限目 14:50-16:20 4号館110教室
原田 隆 氏 日清製粉株式会社 品質保証部部長
    「素材食品の開発」


演者はまず、現在の製粉業は、製パン、製麺、製菓といった二次加工メーカーに、高品質な製品とサービスを提供するとともに、生活者起点に立ったマーケティングによる事業開発や研究開発に努め、高付加価値小麦粉の開発をはじめ、新しい食文化の創造に貢献するまで進化を続けてきたことを紹介した。つぎに、素材品である小麦粉は、技術力+提案力が他社との差別化につながること、例えば、茹麺は通常、茹でた後一定の時間が経てば老化しのびてしまうが、消費者の『のびない麺ができないか』といった要望に応えられるような小麦粉の開発、また今ではどこの小売店にもおいてある冷凍麺の開発は、その好例であることを強調した。講義では、麺の老化の仕組みを平易に解説するとともに、冷凍麺開発の秘話、さらに食品衛生法、JAS法、食育基本法など食品行政についても触れた。最後に、食品メーカーは消費者の視点に立ち、科学的な根拠をもって、原材料および研究開発した製品の品質を保証し、安全性を確保した製品を消費者に提供するという大切な役割を担っていることを受講者に理解させ、教育効果があった。

講義風景

 

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