19年12月13日(木) 3限目  13:00-14:30 防音103教室
三ヶ尻 昭博 氏  日本水産株式会社 研究企画推進オフィス 研究企画推進オフィサー
   「食のグローバル化と食品メーカーの研究開発」

水産会社の基幹事業である水産事業は水産資源へのアクセスから消費者の食卓まで、漁業・養殖生産、加工、販売まで一貫して行い、常に安全・安心でおいしい魚を提供できる体制を整える必要がある。そのため、日本の大手水産会社は日本だけでなく、北米、欧州をはじめ世界のあらゆる地域で資源の調達とその加工機能を担ってきた。演者はまずこうした水産業を取り巻く情勢、そして世界的水産資源問題や水産環境問題について語った。次に、水産食材(鮮魚・冷凍魚)や油脂(魚油)・ミール(魚粉・養殖用飼料)といった水産資源をあますところなく利用する技術について、あるいは養殖技術の確立に向け、育種・魚病・餌の研究に取り組んでいることを紹介した。一方、食品事業の分野である家庭用・業務用冷凍食品、缶詰、びん詰、魚肉ソーセージ、ちくわ・練り製品の製造原理についても説明した。さらに食品用、医薬用医薬品としての不飽和脂肪酸「EPA」、「DHA」に関する研究・開発手法についても講義した。最後に、「水産資源をベースに、蓄積してきた知識・技術により「健康・美」という新しい価値を創造」という企業理念を受講者に熱っぽく語り、教育効果があった。


講義風景

講義資料  なし