19年12月20日(木) 3限目  13:00-14:30 防音103教室
塚脇博夫 氏  ビジョンバイオ株式会社 代表取締役社長
   「最新のDNA鑑定技術による食品の安心・安全の確保について」


演者は食品の偽装表示問題、輸入食品の安全性問題など昨今の食品を取り巻く不祥事の社会的背景についてまず語り、食品の安全・安心確保のためには検査技術の向上が重要性であることを強調した。そこで次に、原料及び種々の食品に対応した具体的かつ最新の検査技術および迅速化技術(食品遺伝子・機能検査(米、穀物、肉等)、食品理化学検査(残留農薬、重金属成分分析、食物アレルギー)、食品衛生検査を紹介し、それぞれその原理を平易に解説した。例として、加工肉製品中に混ぜられている肉種の判別法として、PCR法(検出対象:DNA)による検査は、ELISA(検出対象:肉種タンパク)と比べ、確実で高感度な検査結果を得ることが出来ることを挙げた。また演者は、30代で会社を興したときの思い、その後のあゆみ、そして起業家の心構えなどエピソードを交えながら語った。最後に、食や環境を通じて、健康で安心できる社会に貢献することを理念とし、ライフスタイル提案型企業として、様々な製品やサービスを提供する研究開発型のベンチャー企業を目指していることを受講者に強調し、教育効果があった。