20年1月11日(金) 3限目 13:00-14:30   4号館110教室
堂迫俊一 氏 雪印乳業株式会社 技術研究所 所長
    「シーズの発掘と実用化」


商品やサービスを通じて適正な利潤を得、その利潤を株主、従業員そして社会へ還元するために、企業は商品の開発研究続けている。商品には商品力というものがあり、これは商品に対する顧客満足度、商品の知名度(広告宣伝力)および取扱店数(販売促進力)の積によって決まるが、研究開発は消費者を満足させる価値を商品として形にすることである。演者は、まずこうした企業倫理、企業における商品開発の目的を語った。続いて、商品の企画から発売までの進め方について紹介し、商品が売れる、売れないかは企画力、技術課題の難易度に依存した開発期間、さらに商品の市場優位性如何で決まると述べた。そして企業における商品開発では、独自の技術シーズを商品に応用することが重要であることを強調した。そのシーズの開発・発掘の実例として、「メタボリックシンドローム予防効果をもたらすチーズ」と「骨密度を高める乳塩基性タンパク質MBP」の商品化について紹介した。最後に、「『食』の新しい価値を創造し、消費者の健康で幸せな毎日に貢献する。」という企業理念のもと、乳・乳製品を基盤とした安価で美味しいそして安全で魅力的な食品を提供しているのが乳業メーカーであることを受講者に語り、教育効果があった。

講義風景

講義資料

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