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2. 研究内容

 (1) 動物の味覚受容機構の解明
 (2) スポーツ分野における魚油の機能性研究

(1) 動物の味覚受容機構の解明

Research

 味覚は嗅覚とともに、動物が食物を選択する上で最も重要な化学感覚の一つです。味物質を感知する味覚受容体は、口腔内において味を受容するだけでなく、様々な臓器で発現し、全身の代謝制御にも関与していることがわかりつつあります。また、動物の多様な食性や食行動に味覚受容体の機能が密接に関係していることが示唆されています。動物の味覚受容機構の解明を追求することで、動物の味覚生理のみならず、食行動や代謝制御についても多くの示唆が得られるものと考えられます (図1)。
 動物種によって、機能的な味覚受容体遺伝子の存在は異なり、味の感じ方に影響していることが明らかになってきています (図2)。これらを調べることで得られる知見や応用は多岐に渡ります (図3)。
 本研究では、まずはニワトリの基本五味 (甘味、うま味、苦味、酸味、塩味) 及び広義の味である辛味、脂味の受容体の発現及び機能を検証し、ニワトリ口腔組織における味覚受容体群の基本構成を解明すべく研究に取り組んでいます (図4)。また、それら味覚受容体を刺激することで、エネルギー代謝や摂食量に対してどのような影響を与えるのかについても検証していきます。

Technics

□ 発現解析 :
  味覚受容体の存在の有無や場所を調べる

  ・遺伝子レベル — RNA単離 & cDNA合成、PCR & qPCR、In situ hybridization
  ・タンパク質レベル — 組織化学染色 & 細胞化学染色、Western blotting など

□ リガンド物質の探索と作用特性の解析 :
  味覚受容体に作用する物質を探索する & 作用特性を解析する

  ・味覚受容体遺伝子のクローニングと異所的発現細胞系の構築
  ・単離細胞、初代培養細胞、発現細胞系を用いた解析 など
   <Ca2+ imaging, Patch-clamp, cAMP assay>

□ 機能解析 (代謝測定および行動実験) :
  味覚受容体の生体での機能を調べる

  ・呼気ガス分析
  ・血中の代謝産物測定
  ・2瓶選択試験 など

(2) スポーツ分野における魚油の機能性研究

Research

 魚油には動脈硬化、心筋梗塞、および脳梗塞などを予防する効果が知られていますが、近年スポーツ医学の分野でも注目されています。 魚油を摂取すると、エイコサペンタエン酸 (EPA)などのn-3系脂肪酸が赤血球膜や筋肉中に取り込まれ (図5)、運動持久力が向上することが示唆されています。
 それらのメカニズムにはEPAによる血流改善や、運動時の心筋・骨格筋での酸素消費量の低下 (運動効率の上昇)が関与していると推察されています (図6)。
 これまでに、EPAを摂取することで運動時に必要とする酸素量が低下し、結果的に楽に持久運動ができるようになることを明らかにしています (Kawabata et al., 2014)。
 本研究では魚油による運動持久力向上作用の詳細なメカニズム解析を行っていきます。

Technics

・解剖
・呼気ガス分析
・摂食試験 など



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