研究紹介
本研究室では、「心身の健全性に資する食品の創製」を目指し、複雑・多岐にわたる分析化学的手法を用いて食品の品質・機能及び成分動態の評価を行っております。
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食品分析学研究室について
最新トピックス
当研究室の研究成果「Pharmacokinetic profiles of 3- ( 4-hydroxy-3-methoxyphenyl ) propionic acid and its conjugates in Sprague-Dawley rats」が、Biosci. Biotechnol. Biochem.誌のJournal Coverに選ばれました!
(参考図)ポリフェノール代謝物は摂取後に臓器に蓄積されることを解明!
当研究室の研究成果により、揮発/不揮発性化合物に対する吸着能を有するグラファイトカーボンブラックナノ粒子(GCB)をレーザー脱離イオン化質量分析(LDI-MS)(※1)のイオン化支援剤として利用することで、味成分とにおい成分の同時検出に成功しました。本成果により、食品本来の味とにおいに寄与する風味成分情報を一元化したデジタル情報へ変換することが可能になり、従来数値として表現することが困難であった食品風味・品質の評価、さらにはおいしさの客観的評価・理解に大いに役立つと期待されます。プレスリリースはこちら
(参考図)呈味成分と香気成分をそれぞれに適した分析法で評価していた従来法に対して、本研究で開発したGCB-LDI-MS法は、食品をそのまま分析することで味とにおいに寄与する風味成分を一斉検出可能。
当研究室と九大歯学部(重村 憲徳教授、實松 敬介 講師)との共同研究により、アディポネクチン受容体1(AdipoR1) のアゴニスト作用を有する生理活性低分子ペプチドTyr-Proの発見に成功しました。Tyr-Proは天然の食品成分としては初めてAdipoRアゴニスト作用を示すものであり、インスリン抵抗性の改善および抗糖尿病作用を発揮する新規の食品成分として今後の展開が大いに期待されます。プレスリリースはこちら
(参考図)ラット由来の骨格筋細胞(L6細胞)において低分子ペプチドTyr-Proは、AdipoR1を介してAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)経路を活性化することにより細胞膜へグルコース輸送体4型(GLUT4)をトランスロケーションさせ、インスリン非依存的にグルコース取り込み促進作用を有する。
当研究室が参画する九州大学五感応用デバイス研究開発センター(センター長:松井利郎教授)での共同研究において、乳がん細胞株で高排出される中鎖不飽和脂肪酸の同定に成功しました。また、これらの中鎖不飽和脂肪酸は、がん患者呼気に含まれる特徴的なにおい成分へと酸化分解されたことから、がん患者特有の呼気臭の発生との関連が推察されます。プレスリリースはこちら
(参考図)乳がん細胞内では長鎖不飽和脂肪酸の分解過程で生じる中鎖不飽和脂肪酸が異常蓄積し、培地中に 高濃度に排出される。さらに、呼気臭成分へと酸化 分解されることが示された。同定された中鎖不飽和脂肪酸は乳がん判定のためのバイオマーカーの候補化合物となる可能性があり、がん診断のための新たな指標成分として今後の展開が大いに期待されます。
わたしたちの研究室と福岡大学薬学部道具伸也准教授等との共同研究により、血液脳関門を透過し脳組織へと到達するジペプチドの摂取が、急性アルツハイマー病モデルマウスでの記憶障害を改善することを世界で初めて明らかにしました。プレスリリースはこちら
(参考図)血液脳関門を通って脳実質内に到達するTyr-Pro(アミノ酸のチロシンとプロリンがつながったジペプチド)を、急性アルツハイマー病モデルマウスに対して2週間経口投与することで、短期記憶ならびに長期記憶障害が改善された。
わたしたちの研究室が、福岡大学薬学部道具伸也准教授やブルカージャパン(株)等との共同研究により、ペプチドが血液脳関門を透過し、脳組織に蓄積することを、マウスを用いた灌流試験によって世界で初めて明らかにしました。九州大学プレスリリースはこちら
(参考図)Gly-Pro(アミノ酸のグリシンとプロリンがつながったジペプチド)やTyr-Pro(アミノ酸のチロシンとプロリンがつながったジペプチド)が血液脳関門を通って脳実質内に到達する。さらに、血液脳関門を通ったジペプチドが海馬、視床下部や小脳といった脳器官周辺に蓄積する。
わたしたちの研究室にて、ポリフェノール類の腸管での吸収・代謝挙動をMALDI-MS imaging法により可視化することに成功しました!(Sci.Rep. 9, 3166, (2019))
腸管in situ MALDI-MS imaging法により明らかになったエピカテキンガレートとテアフラビン3'ガレートの腸管吸収・代謝挙動
はじめに...
わたしたち食品分析学分野のスタッフは、常に「2つの科学の目」を持って食品機能を追求しています。
わたしたちと一緒に食品機能を解明する新しい目を創ってみませんか?興味・やる気のある人、他大学(社会人)からの進学、大いに歓迎します。
2つの科学の目
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