荻野由紀子Yukiko Ogino
准教授/農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター 国際教育ユニット
荻野由紀子Yukiko Ogino
准教授/農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター 国際教育ユニット
1999年4月〜熊本大学 動物資源開発研究センター ポスドク
2009年4月〜熊本大学 発生医学研究所 GCOEリサーチアソシエイト
2010年9月〜自然科学研究機構 基礎生物学研究所 助教
2016年〜現職
取得学位:博士(水産学) 専門分野:進化発生学、環境科学、内分泌学
雄と雌の外部形態や行動の違いはどのように形成され、進化してきたのでしょうか。性的二型の進化はチャールズダーウィンの性選択の理論から、慣れそみの深い事象ですが、二次性徴形質として発現する表現型進化の分子機構の多くが未解明です。当研究室では、魚類のゲノム重複によるステロイドホルモン受容体の進化、生物多様性の基盤となる繁殖様式の多様性を導いた二次性徴形質の進化・発生メカニズムについて、メダカやカダヤシ、ソードテールフィッシュなどをモデルに、遺伝子工学、発生生物学の手法を用いて研究しています。
オスに特徴的な二次性徴形質はどのように進化したのでしょうか?アンドロゲンによりどのような発生制御遺伝子の発現が変動し、二次性徴としての表現型が誘導されるのでしょうか?
我々は、真骨魚類で特異的に起きたゲノム重複によるアンドロゲン受容体(AR)遺伝子の分子進化(Ogino et al. Mol Biol Evol. 2016)が、魚類の多様な二次性徴発現の原動力であると予想し、AR変異体メダカの表現型解析などからAR遺伝子重複の生物学的意義の解明を進めています。また、顕著な二次性徴を示す真骨魚類をモデルとした比較解析(Ogino et al. Endocrinology 2014)から、二次性徴発現の基本プログラムと種差を導く遺伝子基盤の解明に取り組んでいます。
二次性徴形質の多様性の根源である組織特異性及びサイズ(強弱)はどのように制御されているのでしょうか?我々は、二次性徴発現過程に共通して生じる組織学的な変化を観察し、その成立と維持を導くクロマチン動態から、二次性徴を特徴付けるARの組織特異的な機能発現の分子機構を解析しています。さらに組織間相互作用によるサイズ制御の分子機構を理解し、二次性徴形質の分化異常などの性分化疾患発症メカニズムの理解と解明、内分泌撹乱化学物質を検出する環境モニタリングメダカの開発(Sébillot A et al. Environ Sci Technol 2014、フランスのWatchFrog社(フランス国立自然史博物館比較生理学研究室のスピンオフ企業)との共同研究)など、幅広い貢献を目指しています。
准教授
荻野 由紀子Yukiko Ogino
准教授/農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター 国際教育ユニット
大学院生
岡本 啓吾Keigo Okamoto
九州大学理学部生物学科所属、2021年4月から農学研究院 海洋生物学分野所属 大学院生
九州大学大学院 農学研究院 水族分子発生学研究室
〒819-0395
福岡市西区元岡744ウエスト5号館 579号室
国際農業教育・研究推進センター
E-mail: ogino(at)agr.kyushu-u.ac.jp