国際的視野を持ったアグリバイオリーダーの育成
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海外大学での問題解決の科フィールドで体感する世界の課題とアグリバ国際教育チームによる特別授業、現地の農家・農場への実地見学や異文化交流を通じて、世界を取り巻く農学の現状と課題を肌で学ぶ現場実践型プログラムです。修では牛の種付けから肥育、屠殺そして食卓に並ぶまでの一連の流れに沿いながら、大規模農業について学びました。中でも牛のルーメン(第一胃)の糖に対する資化性の実験が印象的でした。実験では本物の牛を使用することに驚きました。これは牧場が近いカンザスの大学だからこそ出来ることです。また、日本とアメリカの畜産に対する考えの違いも実感しました。日本での畜産は家族や地域で営まれることが多く肥育法や肉質も千差万別です。一方、アメリカでは肥料から肥育日数まで全国統一され、巨大なフィードロットで何十万頭も管理します。それは農業というより『産業』という印象でした。私は将来、日本の食の安全を守る職に就きたいと考えていますが、学生時代に、このような海外の生産現場で研修できたことは非常に有意義であったと思います。STEP!研STUDENT INTERVIEW中山 文応用生物科学コース食糧化学工学分野2014年度参加実施プログラム: カンザス州立大学でミートサイエンスと大規模農業を学ぶ 2014年度~研修内容: 大規模畜産施設訪問、ミートサイエンスに関する体験型講義、食品製造と管理、食文化、     ミートジャッジングなどカンザス州立大学(アメリカ・カンザス州マンハッタン市)九州大学農学部グローバル人材育成プログラム 農学の学問領域は、食料の安定供給や環境保全など、世界と強くつながっています。また、多くの九州大学農学部の卒業生が、研究、事業、さらに社会貢献の分野で国際的に活躍しています。 本プログラムでは、特に環太平洋を中心としたエリアで行われる課題探求型プログラムを用意しています。例えば、米国カンザス州で実施している「ミートサイエンスと大規模農業を学ぶプログラム」では、米国産牛肉ならびに畜産業に焦点を当てています。現地に行き、数万頭レベルを収容した肥育施設などの大型畜産施設を、実際に自分の目で見て体感し、さらに現地協力大学の教員や農家の方々と触れ合いながら、「米国産牛肉がどのように生産・管理されているか?」「日本との違いは何か?」など個々に設定した課題について探求します。  今、国際社会に求められている“アグリ人材”だからこそ、国際的な視野を広げ、世界を取り巻く課題に果敢に取り組んでもらいたいと思います。Ⅲ廣政恭明准教授に聞く!今、国際社会に求められる“アグリ”人材大学院 農学研究院13

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