九州大学で海洋生物を研究するということ
福岡市
海と山に囲まれた福岡市
  福岡市は古くから大陸の玄関口として機能してきた筑紫の那ノ津を基に発展してきた海洋都市で、西日本の文化の中心地として栄えてきました。現在でも市内の至る所に、弥生文化、防
人、遠の御門(太宰府)、日宋貿易、元寇、中世博多商人などの匂いを纏った旧跡が散見されます。現在は人口138万人を抱える大都会ですが、北に面する玄界灘と南側に弓状に広がる背振山地とに囲まれた自然豊かな地勢に育まれ、大都市の活気と自然環境、そして歴史がうまく調和した大変暮らしやすい街です。どんたく、博多祇園山笠、メンタイコ、とんこつラーメン、福岡ソフトバンクホークスなどの知名度も 万葉歌碑
博多湾に浮ぶ能古島に残る防人の万葉歌碑
全国区です。九州大学はJR博多駅と福岡空港からは地下鉄でそれぞれ20分および30分のところに位置し、歓楽街の中洲や繁華街の天神までは15分足らずで行くことができます。天神に隣
水槽で群泳するマサバ 接する長浜の魚市場には玄界灘や東シナ海で獲れた四季折々の海の幸が毎朝水揚げされ、多種多様な「海洋生物」を入手することができます。
  「海洋生物」のなかで、私たちが研究の対象にしているものは主に魚類ですが、対象種は多彩で、ゼブラフィッシュやキンギョのような小型淡水魚から磯魚のベラ類、干潟のハゼ類、マサバのような多獲性
水槽で群泳するマサバ
浮魚、さらにはブリなどのような大型魚までを研究対象としています。小型魚は研究室内で飼え
ますが、海産魚は福岡県津屋崎町にある附属水産実験所で飼育しています。津屋崎町は研究室から北北東へ約20kmに位置する漁業と観光の町で、水産実験所は研究室から車で約30分、電車を利用しても50分で通うことができ、全国の大学附属水産実験所の中でも施設と利便性の良さでは筆頭クラスでしょう。 水槽群と深夜の実験風景
水槽群と深夜の実験風景
調査艇「イソシギ」での採集風景  実験所には「わかすぎ」と「いそしぎ」の調査船2艇があり、実験動物の採集や野外調査に利用できます。このように当研究室は、大都市および総合大学の利点を十分に活用しつつ、多様な海洋生物を研究するのに大変適した研究環境にあるといえます。この、地の利を活かした、生きた材料を豊富に扱えることは当研究室の大きな財産でもあります。
調査艇「いそしぎ」での採集風景
詳しい研究内容については、研究テーマのページよりご覧いただけます。
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