平成22年度食品開発学特論

 

■11月5日(金)4限目 (14:50-16:20) 4号館110教室

阿部 公司 氏

株式会社資生堂スキンケア研究開発センター 
応用研究G 主任研究員


「化粧品メーカーにおけるもの創り(日焼け止めを中心)」

本講義では日焼け止めを中心とした化粧品メーカーにおけるもの創りについての紹介が行われた。農学部の生物、化学系の大学院生の就職先として「化粧品業界」がある。しかし、就職者数もそれほど多くないことから、研究開発の実態については、先輩を通して具体的な話を聞くことは非常に少ない。本講義ではまず、化粧品開発のながれ、製剤開発、基礎研究、処方開発などの個別研究についての概要が示された。特に化粧品では、食品でも同様であるが、長期間使用するため、安全性に加え、特に安定性、使用性、有用性など品質に関する研究も重要であることが示された。これら化粧品の中でも、近年のオゾン層の破壊の影響で紫外線量も増え、これによって皮膚ガンも増加傾向にあり、又、紫外線による皮膚や細胞への悪影響について解説された。これを防ぐための日焼け止めの子女は増加傾向にあり、求められる効果としては、紫外線防御に加えて、透明性、使用性、耐水性と洗浄性のバランスが重要であることが示された。実際には日焼け試験を自分たちの体で行うなどの苦労話も交えて、これらを達成するためのそれぞれの素材やメカニズム研究などについて説明された。
本講義の内容は、本学府大学院生の技術系就職先としての化粧品業界における研究開発の実態を理解させ、さらにその研究手法を学ばせるなどの高い教育効果があった。

 

講義風景

                         
授業風景写真1        授業風景写真2

授業風景写真3        授業風景写真4

 

講義資料

 

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