平成22年度食品開発学特論

 

■12月3日(金)4限目 (14:50-16:20) 4号館110教室

坂上 和之 氏

三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 新規素材開発室
担当次長・グループリーダー


「特許は企業の顔、企業活動に特許は必須」

本講義では、まず、食品、飲料会社をサポートする立場である素材・添加物メーカーとして、食品の研究開発動向・トレンドを見ながら研究開発を行っていることが紹介された。食品メーカーでは、素材や添加物の特許が保証されていないと、使用した場合に権利侵害になるために使用しない。このため添加物は特許が保証されていることが必須であり,新規添加物では特許出願して,権利化することが、必須であると説明された.このため同社では食品関連分野での特許出願件数が毎年上位にある。講義では、講師がこれまでに研究開発を手がけた、「脂肪酸エステル+リゾチーム製剤」,について紹介され、単一の成分では抗菌性が高くなくてもこれらを組み合わせて製剤化することで製剤の抗菌性が向上し,工業化できることが示された。また、市場のニーズから掘り起こした研究例や、共同研究の実例が紹介された。最後に、今後の食品開発では、安全性、機能性が注目され、個個の事案に対応したオーダーメード食品などが重要であることが説明された。現在実施中の先端研究の例も口頭で一部紹介された。本講義の内容は、食品開発をサポートする食品添加物の現状とその開発研究について学生に理解させる教育効果の高いものであった。


講義風景

     

     

 

講義資料

 

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