九州大学 農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター 国際農業開発学研究室 Laboratory of International Agricultural Development

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野村 久子Hisako Nomura

講師 農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター 国際農業開発学研究室

Ph.D. in Development Policy and Administration, Institute for Development Policy and Management, University of Manchester, U.K.

2005年7月~2005年12月 英国マンチェスター大学Cathie Marsh Centre for Census and Survey Research(研究アソシエイト)

2006年11月~2008年12月英国マンチェスター大学Cathie Marsh Centre for Census and Survey Research(研究アソシエイト)

2009年1月〜2010年3月 英国マンチェスター大学Institute for Political and Economic Governance(研究アソシエイト)

農業・環境・エネルギー分野で、無作為化対照試験(RCT)を用いフィールド実験で制度評価や技術導入の効果などを経済評価し、理論と実践を交えた持続可能な政策立案のエビデンスに基づく政策形成(Evidence-Based Policy Making: EBPM)に寄与する研究を深化させている。

研究室概要 Laboratory overview

この研究室では、開発とジェンダーの視点で以下のテーマの研究を深化させています。

  • 低炭素社会とグリーンインフラ
  • 洪水や水不足における将来のリスクと適応
  • 食料生産と安全保障における将来のリスクと適応
  • 生態系における将来のリスクと適応

研究プロジェクト Research projects

1. 農林水産省農林水産政策研究所・連携研究スキーム委託研究課題

「地域資源循環の構築に向けた農業者・消費者・市民の行動変容と政策措置に関するRCT分析-濃縮有機液肥の技術改善がもたらす効果の検証を事例として-」(分担)

2022.11~2023.03, 代表者:矢部光保, 九州大学.

持続可能な地域資源の循環と活用に向け、バイオガスの製造過程で発生するメタン発酵消化液の利用拡大を事例として、これらに関する技術や情報が、農業者と消費者および市民の意識と行動にいかなる変容をもたらすかについて、RCT を用いて明らかにし、政策形成のデザインと評価を行い、政策的含意を導出する。

2. 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)挑戦的研究(萌芽)

「ランダム化比較試験を用いた環境・エネルギー政策研究の手法確立」(代表)

2017.04~2020.03(3ヵ年),4,900千円,代表者:野村久子.

本研究では、農業・環境・エネルギー政策分野におけるRCTを用いたフィールド実験の手法の確立をめざす。ここで、「フィールド実験」とは、実験室や教室で行われる「ラボ実験」に対比して、実験室の外の現実社会で行われる実験を指す用語であり、主に経済学で用いられる。そして、海外で行った当該手法による研究実践の知見に基づき、農業・環境・エネルギー政策分野におけるフィールドでRCTを用いた研究手法の実践の活用に向けたガイドラインの構築とそれを用いた実証型の政策研究を進化させることを研究目的とする。

3. 平成30年度住友財団環境研究助成

「生ごみ分別導入による一般ごみ減量効果の回帰不連続デザイン分析と自然実験評価」(代表)

2018.11~2021.10(2ヵ年),4,400千円,代表者:野村久子.

本研究は、生ゴミ分別事業の経済的評価を行い、循環型社会モデルとして他地域の制度立案に資することを研究目的とする。具体的には、新たに生ごみ分別の始まった福岡みやま市の生ごみの分別回収導入前後のデータを用いて、自然実験手法を用いて、ごみ減量効果を経済評価する。また、RCTを用いたフィールド実験で生ごみ分別促進策の検証を行なう。

4. JICA/JST Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development (SATREPS) 

「ベトナム、カンボジア、タイにおけるキャッサバの侵入病害虫対策に基づく持続的生産システムの開発と普及」(分担)

2016.04~2022.03, 代表者:高須 啓志, 九州大学 大学院農学研究院

本研究では、ベトナム、タイ、カンボジアにおいてキャッサバ病害虫管理技術の開発と普及による持続的キャッサバ生産を目指す。具体的には、まず、先端分子生物学的技術により侵入重要病害てんぐ巣病の病原体と未解明の媒介虫の特定および主要病害の検出・診断法の開発を行う。また、大メコン圏で蔓延中の吸汁性侵入害虫キャッサバコナカイガラムシの生物的防除を効率的に実施する。次に、各国において組織培養技術と病害虫管理技術を活用した病害虫フリー苗生産のための種苗管理体制を構築する。さらに、ベトナムとカンボジアでは、現地の篤農家やキャッサバ加工工場を通して、一般農家への病害虫フリー苗の販売、病害虫管理技術や既存の栽培技術の指導と普及を効率的に行う。この官-農家-民間連携により、官による苗生産の原資の確保、農家の生産性の向上、加工工場の安定的原材料の確保を図り、持続的Triple-win型の連携関係を構築する。

5. JICA/JST Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development (SATREPS)

「レプトスピラ症の予防対策と診断技術の開発プロジェクト」(分担)

2010.04~2015.03, 代表者:吉田真一, 九州大学大学院医学研究院、フィリピン大学

レプトスピラ症による精神的,身体的,経済的負担を金銭評価するとともに,このプロジェクトの目的の資するレプトスピラ感染症の予防とコントロールによって人々が享受するマクロレベルの経済価値を評価する。

メンバー紹介 Members Introduction

2021年10月入学予定
関心のある方は、簡単な履歴書と研究計画を送ってください。

業 績 Business results

  • Sein Mar, Hisako Nomura, Yoshifumi Takahashi, Kazuo Ogata, and Mitsuyasu Yabe (2018) Impact of Erratic Rainfall from Climate Change on Pulse Production Efficiency in Lower Myanmar. Sustainability, 10(2), 402.
  • Hisako Nomura, Peter C. John & Sarah Cotterill (2011) ‘The use of feedback to enhance environmental outcomes: a randomised controlled trial of a food waste scheme.’ Local Environment, 16:7, pp. 637-653. (with peer review)
  • その他の業績は下のLinkからご確認頂くことができます。

アクセス Access

九州大学 大学院農学研究院 国際農業開発学研究室

〒819-0395 福岡市西区元岡744
ウエスト5号館458号室
国際農業研究・教育推進センター
E-mail: hnomura (at) agr.kyushu-u.ac.jp