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「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に係る不適合事案のご報告と再発防止策について

「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に係る不適合事案のご報告と再発防止策について

令和5年3月29日

九州大学総長
石橋 達朗


 この度、九州大学大学院農学研究院(以下、「農学研究院」という。)および多施設共同研究先が共同で実施した研究に関して、文部科学省・厚生労働省で定める「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(以下、「医学系研究指針」という。)における不適合事案が発生していたことが判明いたしました。本件による研究対象者の方の不利益や危険が発生することはありませんが、ここに謹んで深くお詫びを申し上げますとともに、本件に関する概要及び再発防止策についてご報告を申し上げます。

 令和2年度中に農学研究院にて実施した人由来の試料を用いた医学系研究について、医学系研究指針に示されている倫理審査委員会での承認及び研究機関の長の許可を得ずに、実施していたというものです。
 また、試料の提供元である共同研究機関においても、提供の際、医学系研究指針に示されている倫理審査委員会の承認を得るという要件を満たしておりませんでした。

【再発防止策】
 教員の医学系研究指針に対する認識不足から本事案が発生したことを受け、令和3年6月開催の農学研究院の主要会議にて、人を対象とした研究または人由来の試料を使用する研究は、原則として「人を対象とする生命科学・医学系研究」に該当し、倫理審査が必要であることを改めて周知しました。令和3年11月に本研究院の全教員に受講を義務付けた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する講習会(FD)」を開催し、新採用の教員や大学院生等が個別に受講可能とするよう、録画した講習会の動画を配信し、常時視聴可能としました。
 また新たな研究を開始する際には、倫理審査の要否の確認を含むチェックリストおよびチェックフローによる確認を行うことについて周知しました。

 なお、本件に関する調査結果及び再発防止策は、令和5年2月に厚生労働大臣及び文部科学大臣に再発防止策含め報告書を提出いたしました。
 今後、このような事案が発生しないよう、改めて本研究院の教員へ関連法令遵守の周知を徹底し、研究開始時にチェックリストおよびチェックフローでの確認体制を新たに整備し、再発防止に努めてまいります。

以上


報告書(Web掲載版)