上野高敏のウェブサイト

水田の生物多様性

水田は、日本人の主食であるコメの生産の場であると同時に、農村や里山の景観を形成しています。さらに、生物多様性という点において、農耕地(畑など)は一般的に貧弱ですが、水田は(かつては広く存在した)低地の湿地を代替する環境としての機能を備えているため、かなり豊かです。それゆえ、田んぼの生物多様性については以前から強い関心が持たれてきました。

特別天然記念物・カンムリワシの若い個体
(石垣島名蔵湾に面する稲作地域にて)

水田の主要寄生蜂 アオムシヒラタヒメバチ
 

しかし、天敵昆虫類に関して言えば、ほとんど認知されてこなかった種が多いことや、種やグループの特定が困難であることから、どのような天敵昆虫が暮らしているのかについての研究は進んでいません。

また、一般的に認知度の高いトンボや水生昆虫、それから農生産に直結する主要害虫などは良い解説がありますが、天敵昆虫やクモに関しては同定の難しい種が多いことなどもあり、専門家以外の人が気軽に参照できるサイトはないようです。

そこで、水田に生息する虫たち(クモを含む)を紹介するサイト「水田の天敵昆虫と害虫 -田んぼの生物多様性を眺めて-」を立ち上げました。とりわけ九州と沖縄地方の水田に生息する害虫と益虫について、画像とともに概説しています。