ウシの胚伸長

ウシの妊娠を阻害する最も大きな律速段階は妊娠2〜3週の間である事が報告されています。この時期は,母体の妊娠認識が始まるとともに,胚の伸長期に相当します。ウシを含む家畜胚は,透明帯脱出後の着床前にヒモ状の形態へと細長く伸長します。これは,胚が直接子宮内膜に浸潤するヒトやマウスの胚発生過程では見られない家畜胚の特徴です。当分野では,胚伸長を制御する因子を明らかにすることがウシの受胎率改善に繋がると考え,子宮内膜産生因子の解析を中心テーマとしています。

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