栄養化学分野
教授 佐藤 匡央、助教 田中 愛健

本当に怖いメタボリックシンドロームの撲滅!

 日本人の死因のほとんどがガンと血管系疾患です。私たちは、主にこの血管系疾患の予防に栄養や食品開発を通じて取り組んでいます。血管系疾患の中でも動脈硬化症はメタボリックシンドロームの行き着く先で、ほとんどの方がこの病気で亡くなっています。私たちはメタボリックシンドロームを発症するときの不健全な臓器間のコミュニケーションを改善するメカニズムから、新たな食品の開発を目指しています。


食品分析学分野
教授 松井 利郎、准教授 田中 充

未利用天然素材から機能性食品へのバイオ変換!

 日常摂取する食品に対して新たに生理的機能を付与させた機能性食品の設計を行っています。これら生活習慣病の発症に関わる生体内代謝系の調節作用を有する食品成分を、広く各種生物資源や未利用資源などに求め、様々な生理活性物質を単離・同定しております。このように、食品?医療分野の垣根を超えた次世代型食品の研究は今後ますます高まっていくものと考えられます。また、我が国の機能性食品研究は世界最先端であり、非薬物療法による生活習慣病予防のさらなる発展が望まれています。

食糧化学分野
教授 立花 宏文、准教授 藤村 由紀

フードケミカルバイオロジーにチャレンジ!


 食品の中には、花粉症などのアレルギーやメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の原因となる成分が含まれている一方で症状を抑える成分も存在することが明らかにされつつあります。様々な天然素材からそのような有効成分を見つけ、どのような仕組みで働くのかを研究することで、病気の予防や健康の増進に寄与する食品作りに役立てることができます。私たちは、食品の機能性研究分野の新時代をリードする「食品成分(カギ)の生体内標的分子(カギ穴)の同定とその応用」をめざした研究にチャレンジしています。

細胞制御工学分野
教授 片倉 喜範、助教 照屋 輝一郎

食品によってアンチエイジングを実現!

 日常摂取する食品あるいはそこから単離・同定された食品成分には、様々な機能があることが明らかになりつつあります。私たちは、食品や機能水の有する新たな機能を、動物細胞培養技術及び遺伝子工学的技術を駆使して見出し、その機能性の分子基盤を明らかにするとともに、それら食品等による加齢性疾患、酸化ストレス関連疾患、老化の抑制を目指し、基礎から応用まで幅広く研究を進めています。

生物機能デザイン分野
教授 古屋 茂樹

ポストゲノム世代のアミノ酸生命科学の確立と応用!

 あらゆる生命体にとって基本的な分子であるアミノ酸をポストゲノム世代の手法で捉え直し、新しいアミノ酸生命科学の確立とその健康長寿への応用を目標としています。当研究室で作製したアミノ酸代謝疾患モデル動物としての遺伝子破壊マウスや、栄養介入モデルなどを研究対象として、「非必須アミノ酸セリン遺伝性合成不全疾患の分子病態解析」、「発達期タンパク質・アミノ酸栄養欠乏による脳高次機能異常の分子基盤」、「食品性タンパク質・ペプチドによる脳機能制御」について分子から行動レベルまでの研究を統合的に進めています。

微生物工学分野
教授 中山 二郎、准教授 善藤 威史

食とヒトの健康に貢献する微生物学の展開!

 食と健康のインターフェースとして重要な働きを担う腸内フローラの実態と機能を正しく理解し、ヒトの健康長寿に資することを目的として研究しています。特に、欧米食の進出により変貌するアジアの食がアジアの人々の健康にどのような影響を与えているのか調べています。発酵食品などに広く見出される乳酸菌によって生産される抗菌ペプチド・バクテリオシンは、安全性の高い抗菌物質として様々な用途への利用が期待されています。優れた特性をもつバクテリオシンを探索し、その構造と機能、生合成機構、利用について、研究を行っています。


食品衛生化学分野
教授 宮本 敬久、准教授 本城 賢一、助教 益田 時光

食の質と安全を確保する!

 食品は、色々な種類の細菌で汚染されており、この中には、私たちに食中毒を起こす細菌や加熱しても死なない細菌も含まれています。食中毒細菌が増えたり、細菌の作った毒素で汚染された食品を食べると食中毒になり、吐いたり下痢したりします。時にはこれが原因で死ぬこともあるため、食品を食べることで起こる健康被害を未然に防止し、食の安全を確保するため、食中毒細菌による汚染のメカニズム、食中毒細菌の生き残り戦略、早く見つける方法の開発を行っています。


黄色ブドウ球菌に結合したカテキン(緑茶の成分)
(抗体を使って蛍光で検出)



バクテリオファージによる大腸菌の殺菌

微生物遺伝子資源学分野
教授 土居 克実、助教 藤野 泰寛

バイオテクノロジーを利用して微生物機能の創出!

 バイオテクノロジーが発展してきた現代、微生物の利用範囲は、食品だけでなく、医療、洗剤やプラスチック類、環境浄化、バイオ燃料や微生物電池など新エネルギー、レアメタル回収など、生活のありとあらゆる所に広がっています。これら微生物を様々な環境から分離し、私たちの生活を豊かにする微生物機能や産物を創出することを目的として研究を進めています。

食品製造工学分野
教授 井倉 則之、 准教授 椿 俊太郎

新分野の食品開発の基礎技術開発!

 新しい食感や風味を有する嗜好性の高い食品を製造するための加工プロセス、食品本来の品質を保持した状態で殺菌を行う技術の開発を行っています。一方、これらの開発において必要となる、食品の品質評価技術の研究も行っています。



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