九州大学大学院 システム生物学 細胞制御工学研究室

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細胞制御工学教室連絡先

〒812-8581 福岡市東区箱崎6-10-1
 九州大学大学院 農学研究院 生命機能科学部門 システム生物工学講座 細胞制御工学分野
   准教授 片倉 喜範 (KATAKURA, Yoshinori) E-mail:katakura★grt.kyushu-u.ac.jp
   助 教 照屋 輝一郎 (TERUYA, Kiichiro) E-mail:kteruya★grt.kyushu-u.ac.jp
     ※メールアドレスの★を@に変更してください

 

大学院生募集

 細胞制御工学教室では、大学院システム生命科学府システム生命科学専攻生命工学講座博士課程(5年一貫性;修士号取得後退学可能)の大学院生、大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻システム生物学コースの修士課程大学院生、大学院生物資源環境科学府生物産業創成専攻(博士後期課程)の大学院生を募集しています。細胞制御工学教室ではヒトや動物由来培養細胞を用いた研究を中心に、インビトロ実験及び動物実験を含めた動物細胞工学、分子細胞生物学、遺伝子工学、糖鎖工学、培養工学などに関わる広範な分野における先端的な研究を最新の機器を用いて行っています。

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  Since April 9, 2014

研究室の紹介

 細胞制御工学講座は1989年に独立専攻大学院である遺伝子資源工学専攻の基幹講座の一つとして新設されましたが、2003年度に新設された九州大学大学院システム生命科学府にシステム生命科学専攻生命工学講座の一分野として参画しました。それに伴い、遺伝子資源工学専攻では遺伝子機能制御学講座を新設し、その中に従来の遺伝子制御学分野、遺伝子機能制御学分野、細胞制御工学の基幹3分野を置く形に改組いたしました。細胞制御工学研究室では生物資源環境科学府およびシステム生命科学府に所属する大学院生が一緒に研究を行っています。
 本研究室の研究の主目標は高等動物細胞の機能分化の機構を明らかにし、分化した機能の発現を任意に制御する方法を細胞工学的及び遺伝子工学的に構築することです。この研究によって得られる成果は遺伝的疾患、免疫、神経機能、代謝異常等の解明に重要な寄与をすることが期待されます。しかし我々は単にこれらの現象の解明に興味を持つのみならず、さらに進んでこの研究によって得られた成果をバイオテクノロジー及び医療の領域に応用展開することに力を注いでいます。

最近のトピックス

老化チームのトピックス

水・食品チームのトピックス

2015/5/13:筑波大学との共同研究で、2015年度「地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)」に採択されました。(http://www.jica.go.jp/press/2015/20150513.html)

2015/3/16:清水邦義先生との共同研究成果がMolecules誌にacceptされました。 「In Vitro Neuroprotective Activities of Compounds from Angelica shikokiana Makino 」

2015/3/11:清水邦義先生との共同研究成果がPhytomedicine誌にacceptされました。 「A structure-activity relationship study on antiosteoclastogenesis effect of triterpenoids from the leaves of loquat (Eriobotrya japonica)」

2015/1/23:井上さんの研究成果がCytotechnology誌にacceptされました。「Kibizu concentrated liquid suppresses the accumulation of lipid droplets in 3T3-L1 cells」

2015/1/21:原田額郎君がH27から日本学術振興会特別研究員に採用されました。研究課題名:「長寿遺伝子をターゲットとしたアンチエイジング食品開発とその機能性の分子基盤」

20141216: 門岡桂史君の研究成果がJournal of Functional Foods誌にacceptされました。

20141210: 東京大学、九州大学、国立精神・神経医療研究センター、日本ハム(株)中央研究所の間で行っている「イミダゾールジペプチドの脳老化の改善効果」に関する研究が、2014年度農林水産研究成果10大トピックスに選定されました。

20140708:藤井薫さんを初めとした皆さんの研究成果が、Journal of Functional Foods誌にacceptされました。

20140612:「ザクロエキス」には皮膚老化抑制/脂肪肝抑制作用があるという研究成果が、日経バイテク、マイナビニュース、日刊工業新聞において紹介されました。

20140613:山下俊太郎君の研究成果が、PLOS ONE誌にacceptされました。

20140606:日本抗加齢医学会において洲山有美さんが、Young Investigators Awardsを受賞しました。

20140527:原田額郎君の研究成果が、J. Biochem.誌にacceptされました。

20140128:清水邦義先生との共同研究の成果が、Evid Based Complement Alternat Med.誌にacceptされました。

20131116:清水邦義先生との共同研究の成果が、Bioorganic & Medicinal Chemistry誌にacceptされました。

20130829:山下万貴子さんのペーパーがImmunobiology誌にacceptされました。

市販アルカリイオン整水器の放射性物質除去能力を初めて明らかに!

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故により、放射性物質や放射線量への関心が高まっています。体内に取り込まれた放射性核種から放出される電離放射線は、体重の約 70%を占める水分子に作用することによって水の放射線分解を引き起こすとされています。水の放射線分解は、過酸化水素(H2O2)、 ヒドロキシルラジカル(•OH)、スーパーオキシドアニオンラジカル(•O2-)およびその他の分子種を含む多様な活性酸素種(ROS)を産生します。これらのフリーラジカルは、生体高分子に酸化的損傷を与え、最終的に細胞死やがんを誘発します。こうしたことが被災地の近隣に住む方に漠然とした不安感をもたらしている一因となっているように思われます。
 国の安全基準では水道水などの飲料水中の放射性物質の量は10 Bq/kg以下となっています。しかし、学問的には10 Bq/kg以下であれば本当に安全かどうか明らかとなっていません。放射線の生物的な影響にはしきい値はないとされています。水道水中の放射能レベルはできるだけバックグラウンド以下にすることが望まれます。
 当研究室では有害物質除去用マイクロカーボンカートリッジ及び電気分解ユニットを装備した家庭用のアルカリイオン整水器により、水道水中に存在する放射性セシウム及び放射性ヨウ素イオンを99%以上除去できることを、初めて明らかにしました。試験したアルカリイオン整水器は1010オーダーの極めて広い濃度範囲で水道水中に含まれるセシウムイオン及びヨウ素イオンの濃度を低減することができました。300 Bq/kgの放射性セシウムまたは150 Bq/kgの放射性ヨウ素を含む水道水を毎分2 Lの流速でアルカリイオン整水器を通過させると放射能レベルはバックグランド以下になりました。また、その後の電気分解後も放射能レベルはバックグランド以下でした。電気分解ユニットによって生成するアルカリイオン水に含まれる水素分子やミネラルナノ粒子の活性酸素種消去作用により、環境や飲食物から取り込まれた放射性核種によって起こる内部被曝からの防護も期待できます。試験されたアルカリイオン整水器は放射性核種に汚染された水道水及び食品に対して各家庭で利用できる放射線障害防護機器として有用であると考えられます。
 また、放射性セシウムやヨウ素が放射するβ線の水中での飛距離は約2 mmであり、放射線のエネルギーは浄水カートリッジの中の水にほとんど吸収されると考えられます。また、β線は質量があるため4~5mmのプラスチックにより100%カットされます。分厚いプラスチック容器に充填された浄水カートリッジに吸着された放射性セシウムやヨウ素の放射能がプラスチック容器外に漏れることはないので、一般の方でも安全に取り扱うことができます。さらに、大震災後のがれき処理のために改正された法律では8,000 Bq/kgまでの汚染物質は一般ゴミとして廃棄できますので、使用期限がきた浄水カートリッジは一般可燃性ゴミとして廃棄することができます。
 本研究成果は、2014年7月16日Public Library of Science 社の米国科学雑誌『PLOS ONE』のオンライン版で公開されました。(文責:白畑)

九州大学プレスリリース http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2014/2014_07_18.pdf

PLOS ONE論文 http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0102218

(2014年7月24日木曜日)

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