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リュウキュウヒメスズメバチ

和名 リュウキュウヒメスズメバチ(ヒメスズメバチ琉球亜種)
学名 Vespa ducalis loochooensis Bequaert, 1936
英名 なし
原産地 西表島

★ツシマヒメスズメバチ(対馬亜種)はこちら

分布

八重山諸島(石垣島と西表島)に分布するヒメスズメバチの亜種。同地ではツマグロスズメバチが優占し、個体数はさほど多いものではないように感じます。

興味深いことに、ヒメスズメバチそのものは沖縄本島を取り巻く周辺域(日本本土から奄美、徳之島、石垣、西表、台湾、中国大陸、朝鮮半島)に広く分布するのに、沖縄本島からだけ、まだ記録されたことがないというのです。本当に沖縄本島には分布しないのでしょうか? 時間が取れれば、徹底的に調査してみたいものです。

形態

朽木内で越冬する
リュウキュウヒメスズメバチの新女王蜂

全体的に黄色部が発達しています。

腹部の黄色部は、より明るくレモン色。腹部前半部の第2節に黒い帯が欠如しています。

頭部の色も明るい黄色。

しかし、腹部後半(尾端から3節分)は常に完全な黒色となります。

また、前胸背板や後胸背板に褐色部が発達しています。

奄美諸島産は色彩が異なるが未命名

ちなみに、ヒメスズメバチは奄美大島にも産しますが、亜種の扱いは未定のままのようです。

奄美産は腹部前半部の黒帯が減退し、褐色部が広がるように思いますが、数を見ていないので良く分かりません。

本土亜種と沖縄南部亜種の中間のような形態なのか、むしろ本土亜種に近いのか? 奄美に行く機会があれば採集して確認したいと思っています。

学名

ところで、沖縄産に対して亜種 okinawaensis Bequaert という名前を見かけることがありますが、過去の文献などを精確に調査した研究によると、そのような名前が付けられたことはないとのことです。ヒメスズメバチの亜種として okinawaensis を使うことは間違いということです。

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