23年度 筋生理学研究会を開催しました(2023年10月20日)

2023年10月20日の月曜日に、当研究室主催の「23年度 筋生理学研究会」を開催しました。今回は、日本獣医生命科学大学 応用生命科学部 食品科学科 食品機能化学教室 准教授 江草(雜賀) 愛 先生をお迎えし、「カルノシン合成酵素遺伝子欠損マウスの加齢に伴う骨格筋機能の変動」のご講演を賜わりました。

先生は、食肉の主要なペプチドであるカルノシンの生理機能に着目された研究を行なわれています。カルノシンは食肉に含まれる機能性ジペプチドとして有名な物質です。先生は、骨格筋におけるカルノシンの機能解明のプロジェクトを進められており、カルノシン合成酵素を欠損させたマウスを用いて検証を進められています。欠損マウスでは、加齢に伴う体重や組織重量の変化および運動機能の低下するとのことで、先生はさらにそのメカニズムに関する点まで詳細にかつ明解にご説明くださいました。またカルノシンの研究に関する、様々な専門分野の知見についてもご紹介くださり、参加した皆様にとって大変有意義な時間であったことは間違いありません。アニマルサイエンス分野からご参加くださった先生方とのディスカッションタイムも、HP管理者 鈴木にとって大きな刺激となりました。一昨年、昨年に引き続き、今年も当研究室の学生さんたちは普段では見せてくれないくらい集中した姿でご講演を聴いていました。私と同じく大きな刺激を受けて、学生の皆さんがますます研究活動に打ち込んでくれることを期待しています。江草先生はもちろんのこと、ご参加くださった先生方、学生さんのおかげ様で、実り豊かな秋にふさわしい研究会になりました。お礼申し上げます。ありがとうございました!

ご参考までに、今回の御講演に関連する江草先生がご発表された論文の情報を共有させていただきます。要チェックですぞ。

  1. "Pharmacokinetics and tissue distribution of orally administrated imidazole dipeptides in carnosine synthase gene knockout mice" (PMID: 35641020 DOI: 10.1093/bbb/zbac081)
  2. "Carnosine synthase deficiency in mice affects protein metabolism in skeletal muscle" (PMID: 35500438 DOI: 10.1016/j.bbrc.2022.04.075)